中間管理職劇場 量る女

PROFILE

株式会社メジャーテックツルミ
業務課係長 羽場由起子
セカンドキャリアまっしぐら。
インテリア会社→結婚・退職→2児出産・専業主婦→パート→現職。
仕入れや売り上げ、勤怠の管理が今の主な業務。
週1回のジャズダンスが気力の源。

株式会社メジャーテックツルミ 羽場由起子 YUKIKO HABA。1ピコグラムも狂わせない。

“まさか自分が、
正社員に
なるなんて”

夫と老後の話をした翌日。新しい仕事を探す決意をして、パート先に退職届を出した。結婚を期に退職して2児を出産した由起子は、子育てをしながら7年間、9時-16時勤務のパートとして働いた。下の子が中学生になったころ、夫とのささいな会話をきっかけに、正社員としての就職活動を決意したのだ。今思えばそれは偶然の流れで、まさかこんなに働くのが楽しくなるとは、自分でも思っていなかった。何しろ、正社員で働くなんて10年以上のブランクがあったからだ。

由起子が入社したのは川崎で工業用計量器の製作販売を専門とするメジャーテックツルミ。子どもを送り出した後に、自宅から自転車で通えるのが良かった。営業事務として営業課に所属し、パート時代に身についたクセで「しゃしゃり出ない」よう心がけつつ、黙々と請求書の発行や伝票の入力をして日々を過ごしていたのだが……。

“面倒な仕事を、面倒くさがらずに楽しむ”

仕事を覚えるにつれ、手が空く時間が増えてしまったから、無造作におかれていた記録簿を整理して一覧にまとめてみた。次に、社員それぞれが独自に発注していたところを、一括で管理できる仕組みを整えた。
控えめに見えて負けず嫌いな面もある由起子。自分の業務に責任を持ちたかったし、誰に何を聞かれても、正確に答えられる自分でいたかった。割り振られた仕事だけを受け身でこなしていればいい環境ではあったが、それは由起子の性に合わなかった。見て聞いて、学んで手を動かして、どんどん吸収した。手間がかかる業務も面倒だと思ったことはない。専業主婦が長かったから「仕事をしている」こと自体がうれしくて、楽しい。由起子は帰宅後に家事と平行して勉強を重ね、日商簿記2級も取得してしまった。

“ちゃんとやっていれば、必ず見てくれる人がいる”

コツコツ働く由起子を見た社長が、「これだけやってくれるなら、サポート業務だけではもったいない」と言いだし、なんと「業務課」が新設された。
「これ、頼めるかな?」「業務課がやってくれて助かった」そう言われる瞬間がいちばんうれしい。誰かの役に立っている。働いて良かったと実感する。
しかし、何より支えになったのは2人の娘たちの応援だった。仕事が軌道に乗るにつれ、寂しい思いをさせているかもと悩むこともあったが、「働いてるお母さんのほうが楽しそう。イキイキしてるよ」と笑って励ましてくれた。さらには、「私が結婚しても、お母さんみたいに働きたい」とも。この子たちも、見てくれていた。
由起子の通勤時間は、自転車で片道たったの20分。このわずかな時間で、「お母さん」と「係長」の顔を切り替える。明るい朝日の下で大きく息を吸って、自転車のペダルに足をかける。気持ちいい風が由起子の背中を押した。

SPECIAL CONTENT セカンドキャリアを始める3つのコツ

  • とりあえずトライする
    「ブランクがあるし…」「家庭と両立できるかな…?」と、事前にアレコレ悩まず、「とりあえずやってみる」の精神で気合いを入れすぎず、「ダメなら次を探せばいいや」「問題がでてきたらその時に考えよう」と割り切ると楽になります。
  • 子どもを味方につける
    考え方を、「寂しい思いをさせる」「かわいそう」から
    「母親が働いている姿を見せることで、自立した子に育つ」にスイッチ。
    生き生きと働いていれば、子どもたちも応援してくれるはず。
  • 「こんな仕事…」と思わない
    どんな仕事にも必ず意味があるはず。
    小さな雑務も積極的に引き受けて、誠実に向き合えば評価につながります。

株式会社メジャーテックツルミ

京浜工業地帯の生産ラインを強力にサポートする工業用はかりの専門企業。
計量器の製造・販売・検査を行う。

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